帯広でレンタカーを借りて、カミさんとドライブ。「道の駅 ガーデンスパ十勝川温泉」から「十勝川展望台」へと巡ったあと、「そろそろ昼食にしようか」ということになりました。

この日、絶対に食べたかったのは帯広名物の「豚丼」。あらかじめリサーチしておいた人気店へ、期待を膨らませて向かいます。
ところが……
到着するなり、目の前が真っ暗になるような光景が。視線の先には、並ぶ気が一瞬で吹き飛ぶほどの大行列ができていたのです。人気店だけに混雑は覚悟していましたが、まさかここまでとは……完全に出遅れてしまったようです。
そこで第一候補のお店は諦め、第二候補へ。しかし状況は全く同じで、ここも大行列。さらに第三候補、第四候補のお店を訪れるも、どこもかしこも激混み状態。
気が付けば、豚丼店めぐりだけで2時間近くも経過。結局どのお店にも入れず、車内には次第に不穏な空気が流れはじめました。
「こんなことなら、最初のお店でおとなしく並んでおけばよかった……」
そんな絶望的な状況のなか、ふと名案を思いつきました。
「ねぇ、帯広駅に到着したとき、駅直結の複合施設『エスタ帯広』に豚丼屋さんがあったよね? あそこなら穴場そうだし、テイクアウトなら何とかなるんじゃない?」
「あ、それいけそうだね!」と、カミさんも同意。重苦しかった車内の空気に、パッと希望の光が灯りました。
さっそく車を帯広駅へと走らせ、エスタ帯広へ。カミさんを駅で下ろしたあと、私はホテル「プレミアホテル-CABIN-帯広」へ向かいます。
なぜ二手に分かれたのかというと……?
カミさんが「豚丼ゲット係」、私が「昼呑み準備係」。旅先では、こういう役割分担が妙にうまくハマるものです。
カミさんがお店で豚丼を購入している間に、私はホテルで車を止め、製氷機でロック氷を調達。「少しでも早く部屋で豚丼を食べながら昼呑みを楽しもう!」という完璧な作戦です。
なにせ時刻はすでに15時前。少しの時間も無駄にはできません。(駅とホテルは徒歩ですぐです)
そして、この作戦が見事にドンピシャ。
カミさんによると、お店には数名の行列はあったものの、比較的早く順番がまわってきたとのこと。思っていたとおり、駅直結の複合施設は意外な穴場だったようです。

今回お世話になったのは、名店「豚丼のぶたはげ 帯広本店」。帯広本店以外にも、店舗があるようです。
それでは早速、テイクアウト丼の蓋を開けてみましょう。

おお!これは!
炭火でじっくりと焼かれた豚バラ肉から、香ばしさが一気に立ち上ります。早速口に入れてみると、お肉は驚くほどの柔らかさ。甘辛いタレと炭火の風味、脂の旨みがふわっと口の中にほどけていきます。

粒が立ったご飯も、お肉との相性がバッチリ。これぞまさに、帯広ならではの逸品です。
冷えた焼酎のロックと一緒にいただくと、それはもう至福のひととき。2時間彷徨い続けた苦労なんて一瞬で吹き飛び、「むしろテイクアウトで良かったのでは?」と思えるほどの幸福感が押し寄せてきました。
こんな予定外の楽しみ方ができるのも、旅の醍醐味。こうして迎えた帯広の午後は、最高に忘れられないひとときとなりました。

