「国民宿舎 野呂高原ロッジ」に宿泊するその日、竹原市の町並み保存地区を訪れました。日常生活がそのまま残る町並み保存地区、単なる観光地とは違う趣があって良いですよね。
で、その町並み保存地区なのですが、広島には竹原市以外にも存在していて。宿泊した翌日に訪れた、「御手洗町並み保存地区」もその中の一つです。
宿泊した「国民宿舎 野呂高原ロッジ」からは車で1時間程度。その町並み保存地区は瀬戸内海に浮かぶ島、大崎下島にあって、有料の「安芸灘大橋」を経由して行く事になります。
私もカミさんもこの町が好きで何度か訪れた事があるのですが、カミさんの両親はまだ訪れた事が無いとの事。是非連れて行ってあげよう!という事になりました。
駐車場は、「御手洗休憩所」の目の前。駐車料金は無料となっており、大型バスが1台、普通車が5台(うち、1台分は障害者用)駐められるようになっています。
小さな駐車場なので駐車可能台数が少ないのですけどね。宿を早めにチェックアウトし、10時までには到着する事ができたので、駐車場には一番乗りで駐める事ができました。(この先には有料の駐車場もあります)
車を無事に駐める事ができたら、「御手洗休憩所」でトイレ休憩を済ませてから町並み保存地区を散策。
「御手洗休憩所」で頂いたパンフレットを手に、先ずは「若胡子屋跡」を訪れました。
こちらは無料公開されている施設で、元々は茶屋だったとの事(1724年開業)。現在は鉄骨で内部が補強され、県史跡となっています。
別棟の奥座敷は当時の面影をよくとどめており、天井などには贅沢に屋久杉が使われています。
こういった貴重な施設を無料で見学できるなんて有り難いですよね。
施設内には当時の様子を伝える資料等も展示されており、茶屋としての華やかさとは裏腹に、「おはぐろ伝説」などの凄惨な話も展示されていました。
また、それらの伝説とは全く別に、施設の一角には世界で初めて自転車による世界一周無銭旅行をされた、「中村春吉」先生の展示コーナーもあります。
とても興味深いですよね。
「中村春吉」先生は、ここ御手洗町の出身との事。この「若胡子屋跡」の近く、「御手洗天満宮」の境内には「中村春吉の碑」が建っています。
因みに、これは実際の自転車とは違うのでしょうが、当時の再現のような形で「若胡子屋跡」には自転車も展示されていました。
この「中村春吉」先生の世界一周無銭旅行の様子は、書籍化もされているとの事。自転車による旅を計画されている方には、何らかの参考になるかもしれませんね。
私は自転車による旅を計画している訳ではありませんが、どのような旅をされたのかとても興味があり、購入して読んでみたいと思っています。
さて、私達は再び町並み保存地区を散策。
この路地の景色が、何とも好きだったりします。殆どの建物は現在も、実際に生活の場として使われています。
理容店のサインポールもクルクルと回っており、営業されていました。
何度見ても、ここからの眺めは絵になりますね。
有名な時計店も営業中。
単なる保存された町ではなく、当時の面影を色濃く残しつつ、町が活きているのが「御手洗町並み保存地区」の素晴らしいところだと思います。
なお、「御手洗町並み保存地区」は昔、風待ち・潮待ち港として栄え、江戸時代から昭和初期にかけて、多くの船舶が立ち寄っていたそうです。
町並み保存地区から歩いてすぐのところに、防波堤があります。
「千砂子波止」は、江戸時代後期に芸州藩が築いた防波堤との事。
私達が歩いたのは比較的最近になってから増設された場所だと思いますが、ここから見る、「御手洗町並み保存地区」の景色がまた素晴らしかったです。
私はあまり観光らしい観光は普段からしない方ですけど、ここはあまり観光地化されていないので、自然にスーッと楽しむ事ができますね。
という事で、しっかりと歩いたら一休み。
町並み保存地区にあります「潮待ち館」では、「生搾りみかんジュース」を1杯400円で飲む事ができます。
「デコポン」や「せとか」といった柑橘類を、贅沢にそのまま機械に投入。
この日は確か、4個くらい投入されたでしょうか。正真正銘、100%の生搾りみかんジュースです。
これが甘くてメチャ美味しい!
この贅沢な内容で400円は超お得ではないでしょうか。
「期間限定」と書いてあったので何時でもあるのかどうかは分かりませんが、町並み散策のお供にオススメです。
そして最後は、「旧柴屋住宅」を見学。(ここも無料です)
カミさんの両親も、かなり満足をされたようでした。
一般的な観光地に比べ、何もないと言えば失礼ですが、ここ「御手洗町並み保存地区」には、ここにしかない魅力が沢山詰まっています。
因みに、これは個人的にはあまり関係の無い事なのですが、「プレミアムフライデー(プレ金)」で訪れるお薦めの旅行先10選として、「御手洗町並み保存地区」が選ばれているそうです。
-野呂高原ロッジ泊で2つの町並み保存地区巡り- (2018/03/18)